2010年9月17日金曜日

国語の大切さ

【国語・・・経験×思索=国語力】

 “経験”とは、社会の体験、読書の経験、などです。
思索”とは、いろいろな経験をしたとき、感じたこと、覚えたこと、思ったこと、考えたこと、などの瞬間的な思考です。また、しばらくたって、思ったこと、考えたことや、他の経験と組み合わせって合わせて思ったことなどです。

このようなことが、正しい国語力の構成要素としてきわめて重要です。
 今まで、国語の学習が、読書や学習分野だけにウエイトがおかれてきました。読書はもっとも重要です。しかし、経験と思索が極めて重要です。

 ある中二生が、指導を受け始めました。英数国理社の5教科共平均以下だったので、まず英語から取りかかる事とし、基本に戻って学習を積み上げ、ほどなく英語の成績が上位に躍進しました。(例1)

 ある高一生は社会が苦手だということで、とりあえず中間テストの狭い範囲のみを特訓し、中間テストの結果だけはとりあえず大幅にあがりました。(例2)

 ある小5女子は、算数ノイローゼで、算数と聞いただけで頭の中がごちゃごちゃになるほど算数嫌いでした。過去の学習範囲の中の欠落部分を発見し、その穴を一つずつ埋め尽くしてゆく過程で算数が一番の得意科目になりました。(例3)

 第1例は英語、第2例は社会、第3例は算数の学習指導の例ですが、三人とも指導しなかった国語の得点がしっかりと上がってきたのです。

 そのような例は枚挙にいとまがなく、良くある例などというものではなく、確実に大半の生徒にあてはまる原則のようです。つまり、

英語を学習すると、英語と国語が伸びる。

社会を学習すると、社会と国語が伸びる。

数学(算数)を学習すると数学(算数)と国語が伸びる。

理科を学習すると、理科と国語が伸びる。

そうして、何を学習してもその科目と同時に国語がのびるという原則が大半の生徒にあてはまるようです。

 この中で、社会と理科についてはよく分ります。社会と理科は学習する際に、たくさんの言葉と文章に触れ、考えることになりますから国語力養成の学習そのものです。

分らないのは、英語と数学の場合です。中学生の英語は小学生程度の初歩的国語しか使いません。数学(算数)も数字が主体で文章は決まった一定のパターンの文章でしかありません。それでも国語が伸びてしまうのは、社会・理科の学習で国語が伸びる場合とは何らかの別の要素が機能していると考えないわけにはいかなくなります。

 暗いもやや、かげりも順を追って、うすらいで行き明るくすっきりと晴れ渡って行きます。

英語や数学の暗いもやが、国語の思考力を曇らせていたことは十分に察することができます。それだけのことです。そして、国語の文章が良く見えるようになり国語の得点が上がってきたことは十分にうなづけることです。
国語と他の科目の関係は

国語力が全科目の成長の規模を決定する。
大きく伸びるか、小さく伸びるか、全科目の
進歩の限界は国語力によって決まる。

国語力との関わりあいの度合いは科目と段階によって異なる。
国語学習は他の科目の何倍も何十倍も時間がかかる

全ての科目の学習が国語力を伸ばすことに役立つ。

しかし、読解力のための一番大切なことは

心のもやを払いのけること

思考の窓を大きく開いて新鮮な大気を入れてあげること。

これが一番のようです。

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